「自動車整備工場を建てたい。でも、建設費が高くてなかなか踏み出せない……」
独立して自分の整備工場を持ちたい方も、事業拡大に向けて新しい工場を建てたい方も、資金面は大きな悩みではないでしょうか。

自動車整備工場の建設には、建物だけでなく、リフトや検査設備、造成・外構など、さまざまな費用がかかります。
実は、整備工場の新築や設備導入に活用できる可能性のある補助金制度もあります。ただし、制度によって対象となる経費や条件は異なり、すべての工事に使えるわけではありません。

そこで本記事では、自動車整備工場で検討したい補助金制度から、日本政策金融公庫などの融資制度、申請前に知っておきたい注意点、建設費用を安く抑える方法まで分かりやすく解説します!これから整備工場の新築・開業を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

独立や事業拡大など、自動車整備工場の建設について様々なケースに携わらせていただいた経験から解説していきます!

後述する「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」第一回は令和8年10月30日(金)18:00締め切りです!

自動車整備工場の建設に補助金は使える?

結論からいうと、自動車整備工場の新築・増築や設備導入に、補助金を活用できる可能性があります。
ただし、補助金は新事業進出や生産性向上、省力化などを支援する制度のため、建設目的や費用の内容によって利用できる制度が異なります。

まずは、どのような費用が補助対象になるのかを見ていきましょう。

整備工場の新築・増築

補助金の中には、「建物の建設費そのもの」が対象になる制度もあります。
例えば、これまで自動車販売を行っていた会社が、新たに整備事業へ参入するために工場を建設するケースなどです。

ただし、単なる建て替えや既存事業の拡大では対象にならない場合もあります。「なぜ整備工場を建てるのか」という事業目的が重要です。

リフトや検査設備などの導入

整備工場に必要な「リフトや検査機器、診断機」なども、補助対象になる可能性があります。

特に、作業の効率化や人手不足の解消、新しい整備サービスの提供につながる設備投資は、検討する価値があります。
ただし、設備を購入すれば必ず補助金が出るわけではなく、対象設備や導入目的などの条件を満たす必要があります。

土地代・造成費・外構費は補助対象になる?

注意したいのが、建物の建設費が対象でも、土地代や造成費、外構費まで対象になるとは限らないことです。
例えば、土地の購入費や敷地の造成、駐車場の舗装、フェンスの設置などは、多くの場合は補助対象外となります。

補助金を検討する際は、建物・設備・造成・外構などを分けて見積もり、何に補助金が使えて、何を自己資金や融資で準備する必要があるのかを整理しておくことが大切です。

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自動車整備工場で検討したい主な補助金制度

自動車整備工場の建設や設備導入を考える際、まず確認しておきたいのが、国や自治体が実施している「補助金制度」です。

ただし、「整備工場を建てるための補助金」という制度が一つあるわけではありません。
新たに整備事業へ参入するのか、既存の工場に設備を追加するのか、あるいは人手不足を解消したいのか。事業の目的によって、検討すべき補助金は異なります。

ここでは、自動車整備工場の新築・増築や設備導入を検討している方に向けて、代表的な制度を紹介します。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金

整備工場の建物そのものを新築したい場合、まず確認しておきたいのが「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」です。

この補助金は、中小企業が新しい市場や事業に進出したり、革新的な製品・サービスを開発したりするための投資を支援する制度です。
例えば、これまで自動車販売を中心に行っていた会社が、新たに整備事業へ参入するために工場を建設するケースなどでは、検討する価値があります。

2026年から始まった制度で、目的に応じて複数の申請枠が設けられています。
その中でも、整備工場の建設に関係する可能性があるのが「新事業進出枠」です。

新事業創出枠の概要

補助対象 新市場・高付加価値事業への進出
補助率 原則1/2(特例あり)
補助上限額 最大7,000万円
(賃上げ特例で最大9,000万円)
主な対象経費 機械装置・システム構築費、建物費、運搬費、 技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、 専門家経費、クラウドサービス利用費、 原材料費、広告宣伝・販売促進費など

※2026年10月時点。補助上限額は従業員数等によって異なります。 最新の公募要領をご確認ください。

特に注目したいのが、建物費が補助対象に含まれていることです。
設備投資だけを対象とする補助金も多い中、この制度では、一定の条件を満たせば新事業に必要な建物の建設費も対象となる可能性があります。

ただし、既存の整備工場を単に建て替える場合や、同じ事業をそのまま拡大する場合などは、新事業進出の要件を満たさない可能性があります。
また、補助率が1/2だからといって、建設費全体の半額が必ず補助されるわけではありません。対象経費の範囲や審査、補助上限額などによって、実際に受け取れる金額は変わります。

詳しくはこちらをご覧ください。

新事業創出 補助金の詳細

省力化投資補助金など設備導入を支援する制度

自動車整備工場では、建物だけでなく、リフトや診断機、検査設備などにも多くの費用がかかります。
こうした設備投資で検討したいのが、「中小企業省力化投資補助金」です。

この制度は、人手不足に悩む中小企業などが、作業を効率化するための設備やシステムを導入する際、その費用の一部を支援するものです。
大きく分けて、あらかじめ登録された製品から選ぶ「カタログ注文型」と、現場に合わせた設備導入などを支援する「一般型」があります。

2つの類型の違い

制度 特徴
カタログ注文型 あらかじめ補助対象として登録された製品の中から選んで導入する方式。
導入したい設備が対象製品に登録されている場合に検討できます。
一般型 自社の作業内容や課題に合わせて、設備やシステムを組み合わせて導入する方式。
整備作業の効率化など、現場に合わせた省力化投資を検討できます。

例えば、自動車整備工場であれば、作業工程を見直して少人数でも効率的に整備を進められるようにするなど、設備導入によってどのように人手不足を解消するのかが重要になります。

ただし、リフトや検査設備を購入するだけで、必ず補助金の対象になるわけではありません。
カタログ注文型では、対象製品として登録されている必要があります。また、一般型では、設備導入による省力化の効果や事業計画などが審査されます。

詳しくはこちらをご覧ください。

中小企業省力化投資補助金の詳細

自治体独自の補助金・助成制度

国の補助金だけでなく、都道府県や市区町村が独自に実施している補助金・助成制度も確認しておきたいところです。

自治体によっては、企業の新規立地や設備投資、雇用の創出、省エネルギー設備の導入などを支援する制度があります。

例えば、愛知県では企業の工場立地や設備投資を支援する制度が設けられています。また、岐阜県でも事業者向けの省エネルギー設備導入補助金が実施されており、2026年度の募集は終了していますが、工場や店舗なども対象となる制度でした。

ただし、ここで注意したいのが、「工場向けの補助金だから、自動車整備工場にも使える」とは限らないことです。
例えば、製造業の工場を対象とする制度では、自動車整備業が対象外となる場合があります。一方で、自治体によっては自動車整備業を明確に対象業種に含めている制度もあります。

自治体独自の補助金は、予算に達すると募集が終了したり、年度によって内容が変わったりすることもあります。
整備工場を建てる地域が決まっている場合は、建設予定地の自治体の商工担当課や企業立地担当課に、計画段階から相談してみるとよいでしょう。

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補助金だけで足りない場合は?整備工場の建設に使える融資

自動車整備工場の建設を考える際、補助金とあわせて検討したいのが金融機関からの「融資」です。

補助金は原則として返済不要ですが、審査に通るとは限らず、対象となる経費にも制限があります。また、多くの補助金は事業を実施してから支払われるため、工事代金などを先に準備する必要があります。
一方、融資は返済が必要になるものの、建物の建設費や設備購入費など、まとまった資金を調達する方法として検討できます。

比較項目 補助金 融資
返済 原則不要 必要(利息がかかる場合が多い)
受け取る時期 原則、事業完了後 審査・契約後、融資条件に応じて入金
審査 事業目的や補助対象経費、事業計画などを審査 返済能力や自己資金、事業計画などを審査
主な使い道 制度で認められた建設費・設備費など 建設費・設備費・運転資金など
注意点 採択されるとは限らず、対象経費や発注時期にも制限がある 毎月の返済を見据えた資金計画が必要

※一般的な比較です。具体的な条件は制度や金融機関によって異なります。 補助金も交付条件に違反した場合などは返還が必要になることがあります。

ここでは、整備工場の新築・開業を考えている方に向けて、代表的な融資制度と資金計画のポイントを解説します。

日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金

これから独立して自動車整備工場を開業する方に、まず知っておいていただきたいのが日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」です。
日本政策金融公庫は、国が全額出資する政策金融機関で、創業する方や中小企業などの資金調達を支援しています。

新規開業・スタートアップ支援資金は、新たに事業を始める方や、事業開始後おおむね7年以内の方などが利用を検討できる融資制度です。
自動車整備工場の場合、例えば建物の建設費やリフトなどの設備購入費、開業後の運転資金についても、事業内容や審査結果に応じて融資を相談できます。

日本政策金融公庫では、創業計画書の書式や記入例も公開されています。これから開業する方は、まず創業計画書を作成し、必要な資金を整理してみるとよいでしょう。

条件によっては金利を下げる優遇措置もあります。

詳しくはこちらをご覧ください。

新規開業・スタートアップ支援資金の詳細

銀行・信用金庫・信用保証協会を利用した資金調達

日本政策金融公庫だけでなく、銀行や信用金庫から融資を受けて整備工場を建設する方法もあります。

特に、すでに自動車販売業や整備業を営んでいる会社が、新たな工場を建設したり、事業を拡大したりする場合には、取引のある金融機関への相談も選択肢になります。

その際、知っておきたいのが「信用保証協会」の存在です。
信用保証協会は、中小企業などが金融機関から事業資金を借りる際に、保証人のような役割を担う公的機関です。
銀行が直接リスクを負う融資だけでなく、信用保証協会の保証を付けることで、資金調達を検討できる場合があります。

例えば、創業する方などを対象とした「創業関連保証」では、保証限度額が3,500万円とされています。設備資金と運転資金の両方が対象です。
ただし、保証限度額が3,500万円だからといって、誰でも3,500万円を借りられるわけではありません。 融資の可否や金額は、金融機関などの審査によって決まります。また、制度によっては信用保証料も必要です。

整備工場の建設では、建物・設備・外構などを合わせると大きな金額になることもあります。
そのため、資金計画によっては、日本政策金融公庫と民間金融機関の融資を組み合わせる方法も検討できます。
一つの金融機関だけで必要な資金を準備しようとするのではなく、事業計画に合った資金調達方法を比較することが大切です。

補助金・融資を活用して整備工場を建てるために知っておきたいこと

ここまで、自動車整備工場の建設に活用できる補助金や融資制度について紹介してきました。
しかし、実際に整備工場を建てる際には、「どの補助金が使えるか」「いくら借りられるか」だけでなく、資金を準備するタイミングや建設計画との兼ね合いも重要になります。
せっかく補助金の対象となる事業でも、手続きを間違えると補助を受けられなくなる可能性があります。

最後に、これから整備工場の新築・開業を考えている方に、知っておいていただきたいポイントを解説します。

補助金は原則後払い!着工・発注のタイミングにも注意

補助金を活用して整備工場を建てる際、特に注意したいのが「補助金はいつ受け取れるのか」という点です。

多くの補助金は、採択された時点ですぐにお金が振り込まれるわけではありません。
一般的には、採択後に交付申請を行い、交付決定を受けてから工事や設備の発注・支払いなどを進めます。その後、実績報告や検査を経て、補助金額が確定し、支払われる流れになります。
つまり、補助金が支払われる前に、工事代金や設備購入費を自分たちで準備する必要があるということです。

例えば、補助対象経費が2,000万円で、補助率が1/2だったとします。
この場合、最終的に1,000万円の補助金を受け取れるとしても、先に2,000万円の支払いが必要になることがあります。

そのため、補助金の入金までの資金を、自己資金や金融機関の融資などでどう準備するかを考えなければなりません。
また、補助金の交付決定前に工事を発注・着工すると、その費用が補助対象外になる場合があることにも注意が必要です。

4,800万円の指定整備工場プランから考える資金計画

ここで、ガレージエクステリアが実際にご相談を受けた指定整備工場の建築プランを見てみましょう。

今回の案件では、次の3棟を組み合わせた建設プランをご提案しました。

建物 計画内容
整備工場 約110㎡、リフト2台を計画
完成検査場 約28㎡、別棟として計画
事務所 約20㎡、別棟として計画
建物だけでなく、造成・外構・給排水・電気・空調・内装なども含め、 総額4,800万円の建築プランです。

では、この4,800万円を補助金と融資で準備するとしたら、どのように考えればよいのでしょうか。

まず重要なのが、4,800万円すべてが補助対象になるわけではないということです。
建物の建設費が対象となる制度でも、造成や外構などは対象外となる場合があります。また、補助金によっては、そもそも今回のような整備工場の建設が対象事業に該当しない可能性もあります。
そのため、資金計画では、まず見積もりをもとに補助対象となり得る経費と対象外の経費を整理し、そのうえで自己資金や融資によって準備する金額を考える必要があります。
さらに、今回の4,800万円は〝建築プラン〟の金額であり、土地の取得費や整備・検査機器など、別途必要となる費用がないかも確認しなければなりません。

補助金を利用する場合も、融資を受ける場合も、建物の価格だけでなく、整備工場を開業し、事業を始められる状態にするまでの総額を把握しておくことが大切です。
なお、今回の4,800万円のプランは実際の提案事例ですが、補助金の採択や融資の実行が決まった事例として紹介しているものではありません。

詳しい建築プランについては、以下の記事で紹介しています。

土地探し・建設費・資金調達はまとめて計画する

自動車整備工場を建てる際、つい「まず土地を探して、それから建物を考えよう」となりがちです。
しかし、整備工場の場合は、土地を購入してから希望する建物を建てられないことが分かるというリスクがあります。

例えば、市街化調整区域では建築に制限があり、整備工場を建てるために許可が必要になる場合があります。また、土地の広さが十分でも、車両の出入りや駐車スペース、リフトの配置などを考えると、計画していた整備工場を実現できないこともあります。
さらに、補助金を利用するのであれば、申請や交付決定のタイミングも建設スケジュールに関わってきます。

そのため、整備工場を建てる際は、次のような順番で考えることをおすすめします。

01

どのような整備工場をつくりたいか決める

整備内容・リフト台数・認証工場か指定工場かなどを整理

02

必要な土地・建物・設備を具体化する

土地の条件、建物の広さ、設備、概算建設費を確認

03

補助金・融資の利用可能性を確認する

対象経費・申請時期・自己資金・返済計画を整理

04

土地の契約・建設計画を進める

建築可否や資金調達の見通しを確認してから進める

特に、補助金の利用を検討している場合は、土地契約や工事発注の前に、制度の対象経費や申請条件を確認しておくことが重要です。

ガレージエクステリアでは、土地がまだ決まっていない段階から、整備工場の建設についてご相談いただけます。
「自分が考えている整備工場には、どのくらいの土地が必要なのか」「建物や外構を含めると、いくらくらいかかるのか」といった疑問も、具体的な計画を立てるための大切な第一歩です。

また、補助金や融資の活用を検討する場合にも、建設費の見積もりを具体化することで、資金計画を立てやすくなります。
土地を買ってから建物を考えるのではなく、建てたい整備工場から必要な土地と資金を考える。

これから自動車整備工場の新築・開業を検討している方は、まずはお気軽にガレージエクステリアへご相談ください。

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自動車整備工場の初期投資を抑えるなら「規格化×鉄骨」という選択肢

補助金や融資を活用することも大切ですが、そもそも整備工場の建設費を抑えることも、無理のない資金計画を立てるうえで重要です。

一般的な自由設計では、建物の構造や寸法などを一から計画するため、設計や施工に費用がかかる場合があります。
そこでガレージエクステリアが提案しているのが、規格化された鉄骨建築を活用した自動車整備工場です。

建物の基本となる部分を規格化することで、設計や材料、施工の無駄を抑えながら、リフトの配置やシャッターの大きさなど、整備業務に必要な部分は用途に合わせて計画できます。
実際に、前述の4,800万円の指定整備工場プランでも、整備工場・完成検査場・事務所をそれぞれ規格建築で計画することで、建設費の合理化を図りました。

必要なところには自由度を残し、規格化できるところは規格化する。

ガレージエクステリアでは、200㎡以下の自動車整備工場を中心に、土地探しの段階からご相談を承っています。
これから整備工場の新築・開業を検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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